3. 5年で6億円の売上げが実現できれば100年企業も夢ではなくなる

100年企業は全会社のわずか2%である。では100年続いている農家の戸数は…?ほとんどが100年である。100年以下の方が少ないのである。農地解放以前は庄屋というのがあった。これは何年続いたのだろうか。天武天皇が日本という国の形を作る前は豪族というのが勢力の中心だった。それでは豪族って何…?食を支配した人が、その資金で武力をもった集団を豪族というのではないだろうか。

食は農業である。時代は大きく変化した。食は必要がなくなったのだろうか。逆である。さらに食は必要になったのである。それならなぜ農業はこのようにも魅力のない仕事になってしまったのか、社会的価値も低く、収入も少ないのか。それは農業が必要とされなくなったのではない。農業の重要性、相対的価値観が低下したのではない。

「経営のやり方が間違っている」のである。農業経営に成功すれば100年企業など何も難しくないのである。大きなビジネスに成長させることも十分に可能である。すべては経営に尽きるのである。5年で6億円の売上げ 純益4億円という大きな目標を掲げる農業法人も個人もほとんど存在しない。再度言う。「経営が間違っている」のである。農業は栽培から考えるのではなく、経営から考えなくてはいけないのである。イノベーションは農業経営が一番目である。

その経営が成り立つために、どのような作物を栽培し、その作物を育てるのにどのような技術が必要になるかである。昔は米が国を支えてきた。今はマーケットニーズが多様化した。それならさらに、ビジネスチャンスを拡大したのである。そのビジネスチャンスを具体化できるビジネスモデルが存在しないということになるのである。この視点から考えると、農業ほど魅力にあふれた仕事を見出すことは難しいのである。

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