3. 世界的な異常気象が食糧生産に
大ブレーキをかけている

異常気象は世界的なものである。日本だけではない。大雨になれば肥沃な表土は流されてはぎ取られる。乾燥して雨が降らなければ砂漠化する。どちらも作物は育たなくなるのである。それだけではない。気温が上昇して大雨が降ったり、砂漠化すると害虫が大発生する。アフリカのサバクトビバッタがいい例である。日本には関係がないと思うだろう。ところが害虫というのは台風の風にのって海を越えてくる。害虫はサバクトビバッタだけではないのである。コナジラミやアザミウマなどに代表される外来害虫がとても多いのである。外来害虫は天敵がいない為、繁殖力がとても強い。害虫が出るほどに栽培コストは上昇して収益を圧迫する。
異常気象は海水にCO2が溶け込み、海水温を上昇させることによって発生する。海水温度が高くなるほどに上昇気流が発生して線状降水帯を作りやすくなる。これは地球規模の問題である。まだ温暖化に歯止めがかかる現状にはなっていない。農作物への被害はこれからさらに激しさを増すということである。世界的に食糧増産へのブレーキになることは間違いがないのである。